ここ数年、日本ではカフェブーム。
オープンテラスやオーガニックにこだわったカフェ、雑貨屋さん併設のカフェ・・・などなど。平日の忙しい合間にちょっと一息、休日にゆったり友達とおしゃべり。カフェの使い方は人それぞれです。カフェの本場イタリアはどうでしょう。
イタリアではコーヒーを飲む場所をBar(バール)と呼びます。もともとコーヒーを提供していたお店のカウンターの棒(バー)のこと。そこでコーヒーを立って飲んでいたスタイルから、barの名がついた説というがあります。西部劇のバーをイメージしてみてください。バールの語源はアメリカのバーに由来しているのです。
バールは、ちょっとおもしろい料金システムです。店内のどこでコーヒーを飲むかによって、コーヒーの料金が違います。バンコ(カウンター)で立ったまま飲むのが基本とすると、ターボラ(テーブル)につき座って飲むと1.5倍ほど。さらに、ガゼボと呼ばれるテントの下では2~3倍程度。日本人が喫茶店を利用する目的とは異なり、イタリア人は「さっと来て2~3口エスプレッソを飲んでさっと帰る」という利用なので、立ったまま飲むことも苦ではないのでしょう。
(*大石結子さん著『食卓の教科書。』から引用しています)