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#57 日本酒の話。

「くせがある」「おじさんのイメージ」「種類が多くてよくわからない」など日本酒が苦手な人の理由はいろいろ。でも日本酒って料理にも合わせやすく、種類(タイプ)も特長も幅広いのです。ぜひ試してみてください。

お酒のほとんどは体を冷やします。飲むと暖かくなる・・と思われますが、それは一時的。
もっとも冷やすのはウイスキーやブランデー、焼酎などの蒸留酒。醸造酒の中で、体を冷やすのはビール、次にワイン。お酒の中では一番身体を冷やさないのが日本酒です。

日本酒ビギナーの方には、さらっと飲める爽酒タイプを。一方、ワインを飲みなれている方には薫酒タイプがお勧めです。お燗で楽しみたいときは醇酒タイプ。秋の夜長をちびちびとという時は熟酒タイプと、気分や季節によって試してみてはいかがでしょう?最近は小さめの瓶で売っている日本酒も多いので、お友達と一緒に数種類を飲み比べて、好みの味を探してみるのも楽しいですよ!

次に、テーブルコーディネートの観点から、それぞれのタイプに合う酒器を考えてみましょう。飲用温度で器の大きさが決まり、お酒の色で、素材や色を選びます。

【薫酒タイプ】は、見た目に清涼感が感じられるよう、ガラスやクリスタルの器で、ラッパ型やワイングラス形状のものがよいでしょう。

【爽酒タイプ】は、冷やしていただくので、小さめの飲みきりサイズのグラス。お酒自身に色がないので、色ガラスの器でもマッチします。

【醇酒タイプ】は、器の形状は選びません。久谷や備前、織部などの純日本調の酒器を使うと風情があっていいですね。

【熟酒タイプ】は、香りが強いので、ブランデー形で琥珀色が綺麗に見える器が素敵。中が金塗りの漆器も高級感があります。

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(*大石結子さん著『食卓の教科書。』から引用しています)