人と同じように、お酒と食べ物にも相性があります。例えばワインとチーズ。同じ産地は相性がいいと言われています。
フランス北部・ノルマンディー地方の白カビチーズ・カマンベールと相性がいいのはりんごのお酒。ノルマンディー地方はとても寒く、ぶどうの栽培に適していません。有名なお酒はりんごのカルバドスやシードルです。つまりカマンベールチーズにはカルバドスやシードルが合うのです。
焼酎の場合も同様。沖縄の泡盛には、ゴーヤチャンプルやミミガーなどの沖縄料理が合います。
芋焼酎の代表産地と言えば鹿児島が有名です。どこの土地の芋焼酎でも、鹿児島料理のさつま揚げやきびなごの刺身、黒豚のしゃぶしゃぶサラダが合うという考えは間違いではありません。
お酒と食事の相性の基本は、それぞれの味の濃さが似たレベルであるということ。お酒の香りがフルーティーでドライなら、食前酒的な飲み方をするか、淡白な味の料理を。濃厚な味のお酒には、しっかりした味付けの煮込み料理や、香辛料のきいた中華料理に合わせると、料理に負けることなく美味しく飲めます。
(*大石結子さん著『食卓の教科書。』(優しい食卓発行)から引用しています)